長い旅路の果てに

雑念

当時小学生だった私はアニメで「聖闘士星矢」を楽しく見ているだけの子どもだったが、たまたま耳鼻科に置いてあった週刊少年ジャンプを手に取って読んだのが、十二宮編ラストのサガ自害シーンだった。
そのシーンで時間が止まったような不思議な衝撃で、脳にこびりついたのが運の尽きだったんだなぁと今は思う。
アニメはアニメでそれなりに楽しんで見てはいたけれど、それまで意識していなかった「原作」の存在に意識が移り始めていたのだろう。ただ金銭的に単行本購入はハードルが高くて、耳鼻科で飛び飛びで読むジャンプが楽しみの一つだった。治療は嫌いだった。

原作は十二宮編~ポセイドン編~ハーデス編で完結し、アニメもハーデス編はOVAで完結。
主人公陣営は勝利するも主人公星矢は沙織さんをかばってハーデスの剣に刺されて重体状態で終わっていて、よく考えたら酷いラストではあった。

それから年月が流れ、原作「聖闘士星矢」に続編「NEXT DIMENNTION(ND)」が秋田書店刊行雑誌で飛び飛び連載が始まる。これが18年前、らしい。
ハンターハンターのように飛び飛び連載ではあるけれど、単行本はフルカラーでゴージャス。
ただ画風は、悪く言うと劣化著しかったし、登場人物の口調が良く分からない方言になっていたり、作者自身が自分の作品をどう思っておられる?などの問題もありはした。
ただ読み始めるとテンポは良く、名前の語感や技名なんかは、妙なひねりが無いストレート感があって読みやすいと思いました。
18年間主人公星矢は黄泉平坂を歩み続けていましたが、とうとう今月発売の単行本で完結。



結末はややビターではあるけれど、主人公5人と天馬くんと沙織さんの誰も欠けることもなく走り切っていました。
一行はハーデス殺害、NDで時空を乱し宇宙崩壊の危機を招いた咎を清算する訳ですが、その重たさを思うと温情をかけられてはいる。
クロノスがノーリスクなのは納得いってないけどね。ギリシャの神々にとってもアンタッチャブルなのかね。
ハッピーエンド命の人にはやや苦い終わり方だったかなって感じの塩梅。私は好きな終わり方だった。
十二宮は廃墟となって、でもアイオロスの遺言だけはしぶとく残るのは、ちょっと射手座の聖闘士の意地の強さを思い知る。

アニメ「進撃の巨人」10年、アニメ「蒼穹のファフナー」(私はHAE前後からなので)15年、漫画「聖闘士星矢」18年。待ちに待ち続けた大好きな作品たちが無事全部完結してしまいました。
寂しい気持ちと、何となくホッとしたような肩の荷が下りたような気持ちとが混じり合い、製作者の皆様への感謝があふれ出るような心地です。

こまごまとした作品で楽しみにしている漫画やアニメもあるけど、大きな心残りは消化しちゃったな。
今一番気になるのは「ドリフターズ」くらいかな。